仕様が固定されていて文書化もされているSNSと違い、サイトはレイアウトも可変で、レスポンシブに変化し、使われ方も大きく異なります。トップページのバナーは画面幅いっぱいに広がります。商品写真は端末によって400pxで表示されることも800pxで表示されることもあります。ブログの画像は本文カラムの中に収まります。

「サイト用の画像」に唯一の正解サイズはありません。ただし用途ごとの推奨範囲はあります。これを知っているかどうかが、速くてきれいに表示されるサイトと、重くて画像がぼやけるサイトの分かれ目になります。

画像サイズがサイトに与える影響

画像が最適化されていないとき、問題は2種類に分かれます。

この2つは対処法が違います。前者に必要なのは リサイズ(ピクセル数の調整)で、後者に必要なのは 圧縮(ピクセル数を変えずに容量を減らすこと)です。実際には、この2つを順番に行うのがいちばん良い結果になります。

💡 基本の目安:ウェブ用画像の横幅が1920pxを超える必要は、ほとんどありません。フルHDモニターの横幅がこの値だからです。画面全体を占めない画像(本文カラム、商品グリッド、サムネイル)なら上限はさらに小さくなります。これを超えた分は、通信量を無駄にして表示を遅くしているだけです。

早見表:画像の種類別サイズ

画像の種類推奨サイズ目安の容量形式
バナー・ヒーロー(全幅)1920 × 600–900 px100–200 KBWebP / JPG
バナー・PC(固定幅レイアウト)1200–1440 × 400–600 px80–150 KBWebP / JPG
バナー・スマホ768 × 400–600 px50–100 KBWebP / JPG
商品写真(ECサイト)800–1200 × 800–1200 px60–150 KBWebP / JPG
商品サムネイル300–600 × 300–600 px20–50 KBWebP / JPG
記事・ブログの画像1200 × 600–800 px60–120 KBWebP / JPG
記事サムネイル(一覧用)400–600 × 250–400 px20–50 KBWebP / JPG
ヘッダーのロゴ横幅200〜400 px5–30 KBSVG / PNG / WebP
UIアイコン24–64 px1–5 KBSVG
ファビコン16, 32, 180, 192, 512 px各1〜10 KB.ico + PNG
Open Graph(SNSプレビュー)1200 × 630 px80–150 KBJPG / WebP
セクションの背景1920 × 高さ可変100–300 KBWebP / JPG
プロフィール写真・アバター(サイト内)200–400 × 200–400 px20–50 KBWebP / JPG / PNG
お客様の声・導入事例の画像80–150 × 80–150 px5–20 KBWebP / JPG

サイトの種類別サイズ

コーポレートサイト・ポートフォリオ

コーポレートサイトのコンテンツ幅は、たいてい960px〜1440pxに収まります。バナーやヒーロー画像はレイアウト幅いっぱいに広がるので、横幅1440〜1920pxあれば最近のモニターには十分です。セクション内の画像(社員、オフィス、サービスの写真)は、横幅800pxを超える必要がほとんどありません。

ブログ・メディアサイト

ブログの本文カラムは、幅760〜800pxを超えることがほとんどありません。アイキャッチ画像は1200pxあれば、どんなレスポンシブレイアウトも無駄なくカバーできます。記事一覧のサムネイルはさらに小さく、たいてい300〜500pxです。

ECサイト・ネットショップ

ECサイトでは、商品写真がもっとも重要な要素です。購入を後押しする主役だからです。ズーム機能がある場合はそれに耐える解像度が必要ですが、容量は抑えなければなりません。一覧ページは多数の画像を同時に読み込むため、そこで速度が落ちるからです。

🛍️ ECサイトでは:商品写真の背景は、必ず白かニュートラルな色にしてください。均一な色の面積が広いほど圧縮が効くので容量が下がりますし、仕入れ先が違う商品どうしでも見た目が揃い、カートで見比べるときにも分かりやすくなります。

ランディングページ

ランディングページは、たったひとつの行動を促すためにつくられます。だからこそ速度が決定的です。表示が1秒遅れるごとにコンバージョン率が7〜12%下がるという調査もあります。LPの画像は、思い切って最適化する必要があります。

2倍の法則(RetinaとHiDPIディスプレイ)

Retina(Apple)やHiDPI(他社)のディスプレイは画素密度が2倍で、通常のモニターより1インチあたりのピクセル数が多くなっています。こうした画面で画像をくっきり見せるには、表示スペースの2倍のピクセル数が必要です。

たとえば、Retinaディスプレイで横400pxに表示する画像は、くっきり見せるには横800px必要です。400pxのまま用意すると、iPhoneやMacBookでは少しぼやけて見えます。

現実的な対処は、最大表示幅の2倍の画像を用意したうえで、しっかり圧縮して容量まで2倍にしないことです。WebPできちんと圧縮した800pxの画像は、最適化していない400pxのPNGより軽くなるのがふつうです。

場面ごとの最適な形式

場面最適な形式理由
写真(商品、バナー、人物)WebP(非可逆)同等の画質でJPGより25〜35%軽い
ヘッダーのロゴSVGベクター形式。どんなサイズでも劣化せず、ファイルも軽い
SVGが使えない場合のロゴ透過PNG必要な透過を保てる
UIアイコンSVG拡大縮小自在。CSSでアニメーションでき、ファイルは極小
文字入りのスクリーンショットWebP(可逆)またはPNG文字がくっきり出る。JPGは文字のまわりにノイズが出る
Open Graph・SNSプレビューJPGまたはWebPプレビューを出す各サービスとの互換性がもっとも高い
透過のある背景アルファチャンネル付きWebPまたはPNGPNG以外で透過を扱える唯一の形式

アップロード前の画像の整え方

サイトに載せる画像は、次の流れで用意するのがおすすめです。

  1. 使う寸法を決める。その画像がレイアウト上で占める最大スペースはどれくらいか。上の早見表を使うか、ブラウザで要素を検証してください(F12 → 画像の入る領域を選択)。
  2. 表示スペースの2倍にリサイズする。無駄を出しすぎずにRetinaディスプレイに対応できます。サイズ変更ツールで横幅をピクセル単位で指定してください。
  3. WebPに変換する。サイトやCMSがWebPに対応しているなら(最近のものはほぼ対応しています)、アップロード前に変換しておきます。変換ツールならすぐ終わります。
  4. 圧縮する。推奨の範囲までファイルサイズを落とします。圧縮ツールなら、JPG・PNG・WebPを見た目の劣化なく最適化できます。
  5. 結果を確認する。圧縮した画像を開いて元の画像と見比べます。違いが分からなければ成功です。

今すぐサイト用の画像を整える

サイトの画像を数秒でリサイズ・圧縮できます。インストールも会員登録も不要です。

いまのサイトの画像サイズを調べる

運用中のサイトの画像が最適化されているかは、次のツールで確認できます。

サイトの画像サイズでよくある失敗

よくある質問

サイトを速く保つには、画像は何KBまでにすべきですか?
唯一の上限というものはなく、画像の種類と使われ方によります。実務的な目安としては、本文に使う画像(写真、バナー、商品)は通常300 KBを超えるべきではありません。全画面のヒーローバナーは200 KBまで、サムネイルや本文中の写真は80 KB以下に収めます。Google PageSpeedは、3G回線で2秒以内に読み込める画像を「効率的」とみなします。多くの画像でおよそ100〜200 KBにあたります。
ECサイトの商品写真は、どのサイズが最適ですか?
1:1(正方形)の800×800pxか1000×1000pxが、ECサイトでもっとも使われている標準です。商品ページでの表示に十分で、簡易的なズームにも耐え、WebPなら80〜150 KBまで圧縮できます。100%まで拡大できる本格的なズーム機能があるサイトなら、上限を1200×1200pxと考えてください。それ以上にしても、増える容量に見合うほど見た目は良くなりません。
Open Graph画像とは何で、なぜ設定が必要なのですか?
Open Graphは、LINEやFacebook、X、LinkedInなどでURLが共有されたとき、プレビューにどの画像を出すかを決める仕組みです。設定していないと、各サービスはページ内から適当な画像(たいていは最初に見つけたもの)を選ぶため、見栄えの悪いプレビューや空白になりがちです。サイトの主要なページには、og:imageのメタタグに1200×630pxの画像を必ず設定してください。
画像はスマホ用とPC用を別々に用意する必要がありますか?
たいていのサイトでは、手作業で用意する必要はありません。HTMLのsrcset属性で複数のサイズを指定しておけば、ブラウザが端末に合ったものを選びます。WordPressやShopifyなら、こうした派生サイズは自動で生成されます。大事なのは、元の画像が最大表示サイズに足りるピクセル数を持っていることです。バナーなら1920px、本文の画像なら1200pxが目安です。
WordPressのサイトでも画像サイズを気にする必要がありますか?
はい。とくにアップロードの時点で気にする必要があります。WordPressは小さいサイズの派生画像を自動で作りますが、もとになるのは常にアップロードした原本です。8 MBのカメラ写真を上げれば派生画像は作られますが、原本はサーバーに残り続けますし、派生画像の品質も原本の解像度に左右されます。理想は、アップロード前にリサイズと圧縮を済ませておくことです。WebPできちんと圧縮した1200pxの画像なら、カメラの写真をそのまま上げるより派生画像の質も良く、サーバーの消費容量もはるかに少なくて済みます。
自分のレイアウトに必要な画像サイズは、どう調べればいいですか?
いちばん正確なのは、Chromeで要素を検証する方法です。画像が入る領域を右クリック →「検証」→ CSSのプロパティで要素の幅と高さをピクセル単位で確認します。その値を2倍すればRetinaディスプレイに対応できます。それが、そのレイアウトのその画像にとって最適なサイズです。たいていの場合は、この記事の早見表を出発点にすれば十分です。